2011.12.29
童謡音楽家の命日
12/28は日本の古き良き歌
童謡を代表する作詞作曲家の方々の命日でした。
子供の頃に何気なく音楽の授業で習った童謡ですがー
美しき日本の歌ランキング
1位ー赤とんぼ
2位ー故郷
3位ー荒城の月
4位ー早春賦
日本人が好きな歌のランキングが掲載されていました。
一万人によるアンケート調査を元に集計したものだそうです。
<2006年10月2日ー 日本経済新聞>
まず2位の「故郷」や「もみじ」「春が来た」「春の小川」「おぼろ月夜」などの
作曲家、岡野貞一没(1878~1941)
作詞は靍野辰之とのコンビが有名。

故郷
兎(うさぎ)追いし かの山
小鮒(こぶな)釣りし かの川
夢は今も めぐりて
忘れがたき 故郷(ふるさと)
如何(いか)に在(い)ます 父母(ちちはは)
恙(つつが)なしや 友がき
雨に風に つけても
思い出(い)ずる 故郷
志(こころざし)を はたして
いつの日にか 帰らん
山は青き 故郷
水は清き 故郷
日本人が持つ故郷への
懐かしい思いや気持ちを彷彿とさせる
東日本の震災後にあるラジオ番組で
応援歌のリクエストを募ったところ
もっとも多くの数を集めたのが
この「故郷」だったそうです。
「故郷」岩手の少女、天国の母へ涙のトランペット(YouTubeにLink)
1位の「赤とんぼ」の作詞家、詩人の三木露風没(1889~1964)
日本の童謡の代表のような曲。
そして同じく美しく郷愁のある歌詞。

赤とんぼ
夕焼け 小焼の 赤とんぼ
負われて見たのは いつの日か
山の畑の 桑の實を
小籠に摘んだは まぼろしか
十五で姐やは 嫁に行き
お里のたよりも 絶えはてた
夕焼け 小焼の 赤とんぼ
とまっているよ 竿の先
夕焼けに暮れてゆく空に
赤とんぼが飛んでいるのを見て
幼少の頃の遠い記憶を
懐かしんでいる歌だと思いますが
情景が思い浮かびますー
露風は七歳で母と離れたらしい。
離婚の事情は父の節次郎の放蕩にあって
母恋しさは募るばかりであった。
赤く染まった空の下を
今日も帰らない夫、節次郎を待ちわびつつ
わが子を背に家路をたどる母のわびしい姿。
母とともに山の畑に桑の實をとりに
行った時の幻のような思い出。
姐やとあるのは、子守娘のことである。
露風をかわいがってくれた姐や。
姐やが、露風を背に負ふて広場で遊んでいた。
その時、露風が背の上で見たのが赤とんぼである。
明治大正の頃までは普通に
十五で嫁に行ってしまったらしい。
そして姐やの里からの四季折々のたよりも
もう来なくなってしまったと云う。
母と別れ、また彼の心のよりどころであった姐やにも去られ
露風の寂しさが歌詞にあらわれている。
「赤とんぼ」(YouTubeにLink)
これは由紀さおりが歌っているのですが
彼女は今、米国の人気ジャズ・ オーケストラ「ピンク・マルティーニ」との
コラボレーション・アルバムを日本語で歌っている新作アルバムが
米、カナダ、ギリシャなどでチャートの
最上位に躍り出て、欧米メディアを驚かせている。
日本を代表する作曲家
「赤とんぼ」「この道」「待ちぼうけ」
「からたちの花」の作曲家、山田耕筰没(1886~1965)
そして郷愁を誘う曲調です。
日本人としての心に、深く抉ってきて
静かに自分の心と向き合えます。
小学校の時に音楽の授業で聴いた以来
久しぶりに聴きましたが
今、聴き直してみると
山田耕作の曲は
とくに美しく素晴らしいです。

作詞は上記の「赤とんぼ」以外は北原白秋と組んでいます。
美しい日本語の歌詞で同じく郷愁を誘うー
この道
この道はいつか来た道
ああ そうだよ
あかしやの花が咲いてる
あの丘はいつか見た丘
ああ そうだよ
ほら 白い時計台だよ
この道はいつか来た道
ああ そうだよ
お母さまと馬車で行ったよ
あの雲も いつか見た雲
ああ そうだよ
山査子(さんざし)の枝も垂(た)れてる
山田耕筰は自作の作品解説の中で
「この道」について次のように書いています。
あたたかい母の手にひかれてそぞろ歩きした道を偲び
ありし日の あはい追憶に耽らずにはをられなかつた。
私は亡き母の愛にひたりながら、静 に『この道』を唄ひいでた。
白秋は、生涯に作った1,200編におよぶ童謡作品のうち
約半数の作品を小田原時代に創作しています。
「この道」も小田原で創られました。
それから
なんと作詞/北原白秋 作曲/山田耕筰のコンビの
贅沢な校歌が神奈川県にもありました。
神奈川県立湘南高等学校校歌(作詞:北原白秋、作曲:山田耕筰)
川崎市立川崎小学校校歌(作詞:北原白秋、作曲:山田耕筰)
どんな曲でどんな歌詞なのか興味があります。
昔、以前に勤めていた某クラシック・レーベルで
もらったサンプル版を引っぱり出しまして
日本を代表するテノール歌手の
五十嵐喜芳のCDを聴き直したら
美しい歌声と編曲で感傷的になりました。
心が洗われますー
ちなみに 五十嵐喜芳さんは今年の9月27日に
急性心筋梗塞のため東京都大田区の自宅で83歳で死去したそう。

「この道」五十嵐喜芳(YouTubeにLink)
古き良き日本の童謡は
母と故郷に関する題材が多く
世界に誇れる歌詞の美しさや深さ
また曲の穏やかな美しさが郷愁の念に駆られる。
このような童謡の良さは
ある程度の年齢になってから判ってくる気がする。
童謡を代表する作詞作曲家の方々の命日でした。
子供の頃に何気なく音楽の授業で習った童謡ですがー
美しき日本の歌ランキング
1位ー赤とんぼ
2位ー故郷
3位ー荒城の月
4位ー早春賦
日本人が好きな歌のランキングが掲載されていました。
一万人によるアンケート調査を元に集計したものだそうです。
<2006年10月2日ー 日本経済新聞>
まず2位の「故郷」や「もみじ」「春が来た」「春の小川」「おぼろ月夜」などの
作曲家、岡野貞一没(1878~1941)
作詞は靍野辰之とのコンビが有名。

故郷
兎(うさぎ)追いし かの山
小鮒(こぶな)釣りし かの川
夢は今も めぐりて
忘れがたき 故郷(ふるさと)
如何(いか)に在(い)ます 父母(ちちはは)
恙(つつが)なしや 友がき
雨に風に つけても
思い出(い)ずる 故郷
志(こころざし)を はたして
いつの日にか 帰らん
山は青き 故郷
水は清き 故郷
日本人が持つ故郷への
懐かしい思いや気持ちを彷彿とさせる
東日本の震災後にあるラジオ番組で
応援歌のリクエストを募ったところ
もっとも多くの数を集めたのが
この「故郷」だったそうです。
「故郷」岩手の少女、天国の母へ涙のトランペット(YouTubeにLink)
1位の「赤とんぼ」の作詞家、詩人の三木露風没(1889~1964)
日本の童謡の代表のような曲。
そして同じく美しく郷愁のある歌詞。

赤とんぼ
夕焼け 小焼の 赤とんぼ
負われて見たのは いつの日か
山の畑の 桑の實を
小籠に摘んだは まぼろしか
十五で姐やは 嫁に行き
お里のたよりも 絶えはてた
夕焼け 小焼の 赤とんぼ
とまっているよ 竿の先
夕焼けに暮れてゆく空に
赤とんぼが飛んでいるのを見て
幼少の頃の遠い記憶を
懐かしんでいる歌だと思いますが
情景が思い浮かびますー
露風は七歳で母と離れたらしい。
離婚の事情は父の節次郎の放蕩にあって
母恋しさは募るばかりであった。
赤く染まった空の下を
今日も帰らない夫、節次郎を待ちわびつつ
わが子を背に家路をたどる母のわびしい姿。
母とともに山の畑に桑の實をとりに
行った時の幻のような思い出。
姐やとあるのは、子守娘のことである。
露風をかわいがってくれた姐や。
姐やが、露風を背に負ふて広場で遊んでいた。
その時、露風が背の上で見たのが赤とんぼである。
明治大正の頃までは普通に
十五で嫁に行ってしまったらしい。
そして姐やの里からの四季折々のたよりも
もう来なくなってしまったと云う。
母と別れ、また彼の心のよりどころであった姐やにも去られ
露風の寂しさが歌詞にあらわれている。
「赤とんぼ」(YouTubeにLink)
これは由紀さおりが歌っているのですが
彼女は今、米国の人気ジャズ・ オーケストラ「ピンク・マルティーニ」との
コラボレーション・アルバムを日本語で歌っている新作アルバムが
米、カナダ、ギリシャなどでチャートの
最上位に躍り出て、欧米メディアを驚かせている。
日本を代表する作曲家
「赤とんぼ」「この道」「待ちぼうけ」
「からたちの花」の作曲家、山田耕筰没(1886~1965)
そして郷愁を誘う曲調です。
日本人としての心に、深く抉ってきて
静かに自分の心と向き合えます。
小学校の時に音楽の授業で聴いた以来
久しぶりに聴きましたが
今、聴き直してみると
山田耕作の曲は
とくに美しく素晴らしいです。

作詞は上記の「赤とんぼ」以外は北原白秋と組んでいます。
美しい日本語の歌詞で同じく郷愁を誘うー
この道
この道はいつか来た道
ああ そうだよ
あかしやの花が咲いてる
あの丘はいつか見た丘
ああ そうだよ
ほら 白い時計台だよ
この道はいつか来た道
ああ そうだよ
お母さまと馬車で行ったよ
あの雲も いつか見た雲
ああ そうだよ
山査子(さんざし)の枝も垂(た)れてる
山田耕筰は自作の作品解説の中で
「この道」について次のように書いています。
あたたかい母の手にひかれてそぞろ歩きした道を偲び
ありし日の あはい追憶に耽らずにはをられなかつた。
私は亡き母の愛にひたりながら、静 に『この道』を唄ひいでた。
白秋は、生涯に作った1,200編におよぶ童謡作品のうち
約半数の作品を小田原時代に創作しています。
「この道」も小田原で創られました。
それから
なんと作詞/北原白秋 作曲/山田耕筰のコンビの
贅沢な校歌が神奈川県にもありました。
神奈川県立湘南高等学校校歌(作詞:北原白秋、作曲:山田耕筰)
川崎市立川崎小学校校歌(作詞:北原白秋、作曲:山田耕筰)
どんな曲でどんな歌詞なのか興味があります。
昔、以前に勤めていた某クラシック・レーベルで
もらったサンプル版を引っぱり出しまして
日本を代表するテノール歌手の
五十嵐喜芳のCDを聴き直したら
美しい歌声と編曲で感傷的になりました。
心が洗われますー
ちなみに 五十嵐喜芳さんは今年の9月27日に
急性心筋梗塞のため東京都大田区の自宅で83歳で死去したそう。

「この道」五十嵐喜芳(YouTubeにLink)
古き良き日本の童謡は
母と故郷に関する題材が多く
世界に誇れる歌詞の美しさや深さ
また曲の穏やかな美しさが郷愁の念に駆られる。
このような童謡の良さは
ある程度の年齢になってから判ってくる気がする。
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テーマ : ひとりごとのようなもの
ジャンル : 日記
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