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気になる風の歌

先日の台風15号は関東地方などを暴風域に巻き込み
東京都心でも、強風で木が倒れたりの被害がでた。

我が店舗リベルテの4階の
屋外スペースにある大きなエアコン室外機も倒れた。


そこで
ボブ・ディランの『風に吹かれて』を聴いた。
この曲は歌詞が心に深く響き訴えかける。

詩としても素晴らしい評価を得ていて
私も好きな詩のひとつです。
私なりに検証してみました。

1963年にリリースされたボブ・ディラン2作目のアルバムに収録。

bob.jpg



『風に吹かれて』


どれだけ道を歩けば
人として認められるんだろう

どれだけ海を渡れば
白い鳩は土の上で眠れるんだろう

どれだけ砲弾が飛び交えば 
武器は永遠になくなるんだろう


友よ、答えは風に吹かれている


どれだけ年月を重ねれば
山は海に洗い流され姿を消してしまうんだろう

どれだけ生きていれば 
自由になりたいという願いはかなえられるんだろう

どれだけ顔を背ければ 
見て見ぬふりができるんだろう


友よ、答えは風に吹かれている


何度見上げれば 
本当の空が見えるんだろう

いくつの耳を持ったら 
人々の叫ぶ声が聞こえるんだろう

どれだけの犠牲があれば 
こんなに人が死んでいることに気づくのだろう


友よ、答えは風に吹かれている





この歌を作った背景には
1960年代のアメリカへの疑問や怒りを
歌にしたと言われている。

それは、当時のベトナム戦争への反戦歌として
またアメリカ公民権運動の賛歌とも呼ばれ
人種差別や社会体制に不満を持つ人々に
広く受け入れられることになった。

ボブディランの戦争に対するコメント~
『僕は今でも最も大きな犯罪にひとつは、
不正を目前にしてそれが不正であると判っていても
目を背けてしまう人々が存在している事だと思う』

『風に吹かれて』という詩は
言葉のリズムが絶妙で抽象表現を交えて
疑問と矛盾に対する回答が
全編を通し繰り返される所が効果的である。

『友よ、答えは風に吹かれている』とは
生きていく中で幾つかの疑問があり
自分の生きている意味を探し自問自答し続ける旅である。

真実を求め訴えるが『答えは見付からない』という事ー
答えを探す旅であるという事ー
個人的見解ですので悪しからず。

それから
レコード・ジャケットも平凡な写真ですが
何か暖かい気持ちになる好きなジャケットのひとつ。

一緒に写っているのは、当時のガールフレンドだったスーズ・ロトロ。
場所はニュー・ヨークのグリニッジ・ヴィレッジで
ここから数ヤード離れたアパートに二人は一緒に住んでいた。
名曲のレコード・ジャケットは往々にして美しい。




ギターバンドによる路上ライブ予定!
日時:10/30(日)13:00~
場所:小田原駅前 錦通り商店街 みずほ銀行前
メンバー:武田慎一(ギター講師/リベルテ・センター)
    :早川誠(ドラム講師/リベルテ・センター)
                      他

無料体験レッスン実施中!!

申し込み・問い合わせ
リベルテ
0465(22)7135
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テーマ : 音楽のある生活
ジャンル : 音楽

映画BGMにおけるクラシック音楽 vol.2

私の大好きな映画音楽を紹介します。
『ディア・ハンター』
1978年度アカデミー賞で監督、作品賞5部門を獲った不朽の名作。
テーマ音楽が素晴らしくいいのでお薦めします。

『カバティーナ』という曲で
スタンリー・マイヤーズ作曲、ジョン・ウィリアムス演奏で
クラシック音楽では無いのですが
クラシック・ギターの定番レパートリーに組み入れられている。

意味は素朴な旋律をもつ歌謡的な声楽曲という意味に使われる。
また、ロマンスと同じく、抒情的な旋律を表現の主体とする小品。
映画で使われたのはギター二重奏用ですが
ソロで弾くそうでかなり難しいと云われてる。

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鹿狩りのシーンでは雄大なコーラスを聞かせ
ベトナムでの悲痛なトランペットと
控えめななオーケストラの対比が見事である。

ベトナム戦争より帰還した主人公役の
ロバート・デ・ニーロが友人の待つ故郷へと
タクシーで帰ってくるのだが
友人達にすぐに顔を合わせる気になれず
一人モーテルに泊まり孤独に耐えるシーンで流れる『カバティーナ』

ギター1本で刹那い心に沁み入る旋律で
音楽だけでも心に響いてくるー


しかし、この映画は本当に過去に無い傑作でして
ベトナム映画で一番リアルな演技で入り込んでしまう。
演技を超越した虚空の世界を築いている。
役者の演技もそうですが、やはり監督があっての作品。

robert.jpg

マイケル・チミノはイタリア系で、父は音楽家である。
幼くして絵画に興味を持ち
特に絵画における建築的な描写に影響を受けて
エール大で建築・絵画を学ぶ。
卒業後、コマーシャル作家やドキュメンタリー制作をする。
やはり音楽の使い方は絶妙かと。
それから、ドキュメンタリータッチの映像も頷ける。

大自然での鹿狩りから始まり
何と言ってもロシアン・ルーレットのシーンは必見。
美しい音楽と鬼気迫る演技は本当に素晴らしい。


それから
もう1本、同じベトナム映画の金字塔『プラトーン』
1986年度アカデミー賞で監督、作品賞5部門を獲った不朽の名作。

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音楽が美しく胸を打つのでお薦めします。

「弦楽の為のアダ-ジョ op11」という曲でサミュエル・バーバー(1910年3月9日 - 1981年1月23日)作曲。(YOUTUBEの映像は9.11バージョン)

この曲が有名になったのはジョン・F・ケネディの葬儀で使用されてからである。
そのため、訃報や、葬送などでの定番曲として使われるようになったために
この曲想は死者のための『祈り』を感じ葬送曲として相応しい。
バーバーは 『葬式のために作った曲ではない』と不満を述べていたらしい。
日本でも昭和天皇の崩御の際にNHK交響楽団がこの曲を演奏し放映した。

悲しく儚い曲調。これも音楽だけで心に響く。
ウィリアム・デフォーがトムベレンジャーに撃たれるシーンは有名で
この曲が流れ、更に印象的なシーンになっている。

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監督のオリヴァー・ストーンの実体験に基づいた映画。
オリヴァー・ストーンはベトナム帰還兵で
アメリカ軍の歩兵だったためリアルな映像が再現されている。

2作品とも映像も音楽も感動出来る監督のセンスがある作品。

テーマ : ひとりごとのようなもの
ジャンル : 日記

LIVE REPORT

先日、スウェディッシュ・ジャズの人気ヴォーカリストの
マルガリータ・ベンクトソンと
スウェーデン・ジャズ界の若きリーダーの
ピアニストのマティアス・アルゴットソンとのデュオ・ライブを観に行って来た。

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念願の東京駅近くの初コットンクラブ。

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入り口より赤絨毯を敷き詰め
雰囲気も1920年代の禁酒法時代の
ニューヨークハーレム地区にあった
名高い高級ナイトクラブのようー

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あのデューク・エリントン楽団が今にも演奏しそうなステージ。
本場コットンクラブはギャングとして名高いオウニー・マドゥンが
シンシン刑務所入所中の1923年に経営権を握り
スタッフと演奏者は全て黒人(アフリカ系アメリカ人)であった。

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そして今回ののジャズ・ボーカリスト
マルガリータ・ベンクトソンはスウェーデンの
“ザ・リアル・グループ”のメンバーとして活躍したのち独立。
その優雅な佇まい、美しいソプラノの歌声に艶やかなルックスで人気を集めている。

はじめてライブを観たが
歌唱力を発揮してかスキャットを多用していた。
<ルイ・アームストロングが第一人者として知られ歌詞を忘れてしまい適当な言葉で歌った歌唱法の起こりだという>

声を楽器のように操る発声であり
アドリブで効果的に利用されていれば更に良いであろう。

cottonin.jpg

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大きななシャンデリアには音符の形が飾られている。

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自家製ピクルスの盛り合わせ。
エシャロット、パプリカ、カリフラワー、ヤングコーンが
酢と相俟って、さっぱりして抜群の美味!



ここでスウェーデンの紹介。
なかなか素晴らしい国です。
バルト海に面していて対岸の諸国からの
汚染の影響を被ることに気がついたのです。
環境問題に早くから取り組み
地球温暖化のためのCO2削減にも国全体で成果を出しているスウェーデン。

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スウェーデンは、国土の多くを森と湖が占め
自然とともに生きてきたという歴史的な背景もあって
環境問題には国民も深い関心を寄せていたのです。

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地域冷暖房の発達には
現在は盛んな林業の副産物由来のバイオマス燃料や
生ゴミの処理によるバイオマスエネルギーの比率が大きくなっている。


それからスウェーデンといえば
ノーベル賞で知られるアルフレッド・ノーベルが設立した火薬メーカーのノーベル社。

220pxAlfredNobeladjusted.jpg


映画では、20世紀映画の巨匠で生涯46作を監督し
偉大な三大映画監督に上げられるイングマール・ベルイマン。
(黒澤明監督とフェデリコ・フェリー二監督と並び評される)

IngmarBergman.jpg


それから私の好きな「マイライフ・アズ・ア・ドッグ」
「ギルバート・グレイプ 」「サイダーハウス・ルール」を製作したラッセ・ハルストレム監督。
現在、『親愛なるきみへ』上映中!
「アバター」の8週連続1位を阻止した本作。
心が暖かくなる映画で映像も美しいー

LasseHallstro.jpg


音楽では、1970年後半のABBAが世界中を席巻した。
男女4人グループである。 1970年代半ばから1980年代初頭にかけて活躍し
シングル&アルバムの総売り上げは3億7000万枚を超える。
ちなみに先程紹介したラッセ・ハルストレム監督が
ドキュメンタリー映画『ABBA THE MOVIE』を撮影し出世作品となる。

abba.jpg


そして何より福祉が充実している。
社会保障制度が整い、税金制度や高齢者福祉など、
低所得者層、高齢者、障害者、失業者等、社会的弱者も
あるレベル以上の生活をすることが保障される。

国税収入に占める消費税収入の割合をみると
約22%と、まったく同程度であるという。

これは、日本の消費税が全てに課税されているのに対し
スウェーデンは医療・教育から住宅取得・不動産・金融など幅広い非課税項目があること
食料品や医薬品など、生活必需品は軽減税率をとっている事が意味する。

“高福祉・高負担”国家と言われているスウェーデンよりも
日本は“高負担”を強いられている“低福祉・高負担”国家である。
どちらが良いかは答えるまでもない。


テーマ : LIVE、イベント
ジャンル : 音楽

秋のコンサートお知らせ

♪ぷっぷると秋のコンサート♪
    
     場所:湯河原センター
     9/25(日)開演11:30 
   
 *入場無料/自由席(席に限りあるため予約制)
 *0歳~幼児・児童・ファミリー向け
piano5.jpgviolin6.jpg
<プログラム>

♪シンフォニック ジブリメドレー 
♪赤とんぼ 
♪ぷっぷる絵本
♪大きな栗の木の下で
♪ふるさと
♪情熱大陸

ピアノ・エレクトーン/菊地麻耶
ヴァイオリン/石川真澄海



お問い合わせ:湯河原センター
       湯河原町土肥2-11-12
       ☎0465-62-1870

テーマ : LIVE、イベント
ジャンル : 音楽

待望の自作集発売★

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ピアノソロ 中上級 神様のカルテ~辻井伸行 自作集  2199(税込)



現在公開中の映画『神様のカルテ』テーマ曲を含む、待望の自作集が発売です

心に響く作品。あの語りかけるような音楽に、誰もが思わず聴き入ってしまう美しいメロディ

自作集に収録されている楽曲をご案内



 *  *  * *  *  * *  *  * *  * 


   神様のカルテ

   風の家

   コルトナの朝

   ショパンへのオマージュ

   音の絵

   風がはこんできたもの

   それでも、生きてゆく

   ロックフェラーの天使の羽根

   花水木の咲く頃

   セーヌ川のロンド

   高尾山の風

   川のささやき~アレンジ・バージョン~

   ヴェネツィアの風に吹かれて 


 *  *  * *  *  * *  *  * *  * 


リベルテ店では、発売前から続々とお問い合わせを頂いております

待ちに待った自作集ということもあり、今大注目の1冊です


この機会に、辻井さんの音楽の世界を、一度体感してみてはいかがでしょうか

皆様のご来店を心よりお待ちしております

映画BGMにおけるクラシック音楽

映画の中でクラシック音楽が
有効に使用されている映画を紹介します。

スタンリー・キューブリック監督の生誕日が7月26日。
黒澤明監督の命日が9月6日。
とういう事で2人の巨匠の映画よりご紹介。

まず、1950年公開の芥川龍之介の原作で黒澤明監督『羅生門』
カンヌ映画祭やヴェネツィア映画祭やアカデミー外国語映画賞など総なめ。

rashomon2.jpg

黒澤明監督はクラシック音楽を
ことのほか愛した監督として知られ
木漏れ日が差し込む薮の中を走るシーンや
京マチコが語る回想シーンにラヴェルの『ボレロ』のメロディを使用。

空を見上げる角度の木漏れ日の撮影の仕方は
私も大好きな現代の巨匠テレンス・マリック監督の映画でも
よく撮影シーンを使用しているのを目にする。

何故、ラヴェルの『ボレロ』を選んだのかについて黒澤は
「陶酔感が欲しかったから」という意味のことを後に語っている。
幻想的かつ混乱した感じが出て
高ぶっていく内面がよく表されていて有効である。

しかし、実際はボレロ風で作曲者は早坂文夫。
もっとも似るのは当然で
黒澤明監督がこのシーンの脚本を書いているときには
ラヴェルのメロディが頭のなかで鳴っていて
「こんな曲を作ってくれ!」と指示したそう。


それから、1968年に公開のスタンリー・キューブリック監督『2001年宇宙の旅』
高品質なSFX技術は斬新な撮影編集方法を駆使し
後のSF映画全てに影響を与えていると言っても過言ではない。

2001.jpg

有名なオープニング・タイトルの月と地球と太陽の重なる映像と
人類の夜明けとラストの映像で3度使用されている
リヒャルト・シュトラウスの交響詩《ツァラトゥストラはかく語りき》

壮大な夜明けを感じさせていて見事にマッチしている。
ちなみに映画内で使用されているのは
ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮でウィーン・フィルの演奏である。

『美しく青きドナウ』に乗って現われる地球軌道上の人工衛星は
優雅でいて浮遊感を感じられ宇宙への旅立ちへの希望が感じられる。
ちなみに映画内で使用されているのは
ヘルベルト・フォン・カラヤンの指揮でベルリンフィルの演奏である。


両監督は天才的な芸術的感性・美意識を持っており
絶妙な映像と音楽の使い方により
本当にそのために曲が
創られたと思える程の完成度がある。


テーマ : ひとりごとのようなもの
ジャンル : 日記

LIVE REPORT

先日、BLUENOTE TOKYOにて
ミッシェル・ルグランのライブを観て来た。

「シェルブールの雨傘」「ロシュフォールの恋人たち」「風のささやき」など
数々の映画音楽で脚光を浴び
80年代以降は指揮者や映画監督としても
実績を残している彼はフランスが世界に誇る巨匠。

michel.jpg

それからジャズ・アルバムで
マイルス・デイヴィス、ビル・エヴァンスらを
フィーチャーした『ルグラン・ジャズ』は歴史的名盤として名高い。


今回のライブはそれに近いJAZZのPIANO TRIO。
79歳とは思えない軽やかな指廻しとテクニックー
老齢の作曲家というイメージで観に行ったのでとても以外。


作曲家として、そしてピアニストとしても
まさにミシェル・ルグランはまぎれなく“超一流”である。

アンコールは『シェルブールの雨傘』の
JAZZヴァージョンからタンゴまでテンポも変化し(笑)
フランチ・ジョークも効かせ
陽気なオジさん、いやオジイちゃん。
フランスの年輩者は茶目っ気がある?
以前、チャボロ・シュミットのライブに行った時も
同じような雰囲気の暖かいステージ。


ライブにて聴き手を楽しませ満足させるのは
演奏も勿論大事だが
更に作曲をする事は音楽の最も優れた才能の真価を発揮する。
何も無い所から曲を生み出す力は偉大な能力である。
空間に音型とういう建造物を構築していくかのよう。

私ども、大村楽器も
OCF(大村楽器・コンポーザー・フェスティバル)を開催する。
12/3(土)4(日)11(土)12(日)
小田原東センター・エスタホールにて。


是非、子供から大人(管弦打楽器の生徒も)まで
出演者の方々の素敵な創作曲をお楽しみ頂ければと思います。

ヤマハまた大村楽器では小さい頃より曲を創り発表します。
私は音楽を習う中で一番素晴らしい事だと思っている。


tenka.jpg

余談ですが
帰りに以前、小田原にもあった天下一品(渋谷店)の
ラーメンを久々に食して来た。
超濃厚ドロドロ鶏骨スープにストレート麺がご飯にも絶妙。
ハマります!


テーマ : LIVE、イベント
ジャンル : 音楽

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